中高年・シニアの徒然なるままに思うこと

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変われば変わるものだ -5

 By  スイーツ  さん


紙風船
小学生の低学年から、よく一人で市場に買い物に行かされたものでした。買い物リストとお金を手渡され、手には縄で作られた買い物かご。嫌だとも格好悪いとも何の疑問も持ちませんでした。

子供の足で20分くらいの市場は活気がありました。店の前を行き交うお客さんに威勢の良い声が飛び交っていました。魚屋さんは店先に並べた魚にパッシと水を撒いていました。イガグリ頭には細い鉢巻がきりりと巻かれ、黒いゴムの前掛けと長靴姿は宇宙人のように見えました。

私の顔は店の人が覚えていて、行くたびに「お手伝いかい?偉いね。ヨシ、ご褒美に一つおまけしておこう」なんて言ってくれます。

楽しみにしていたのが薬屋さんへの買い物です。買えば何か「おまけ」が貰えるからです。紙風船は定番でした。空気を入れると頼りなく膨らみ、手で上にあげてもフラフラと少し上に行くだけ。線の細い紙風船が好きでした。駄菓子屋で紙風船を見ると、今でも切なくなります。

ほどなくして、近所にスーパーができ、アッと言う間に市場の活気がなくなりました。薬屋さんも白い布のカーテンを閉めている日が多くなりました。

あれから50年以上経ちました。当時に比べて、生活は数段便利になりました。だけど「会話」は数段減りました。皆無かな?当方の名前を知っている店員はいない。薬屋に行っても「おまけ」はくれません。原色の派手な色で値引きを表示しているポスターが迎えてくれるだけ。

他人も身内も、昔は肩を寄せ合って暮らしていたのですね。

戦争に負けてアメリカに占領されてアメリカナイズされてしまった。土地・施設は提供しても、文明文化だけは「和風」を堅持すべきだった思います。

美しい日本って、そういう姿だと思います。






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