中高年・シニアの徒然なるままに思うこと

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朝に歩けば(9) ああメタボリック・シンドローム
By  ブルートントン


見知らぬ人イメージ 午前5時30分に自宅を飛び出す。早朝はふるえるほど涼しい。そのぶん空気もきれいだ。とくに平成18年の春から夏は午前中の気温は低く、夏といえる日はほとんどなかった。自宅前は4車線の都道。車の量もまだ少ない。きれいな並木の舗道があるので、この道を西へまっすぐ歩く。

100メートルほど歩いたところに「○○まで4キロ」という標識がある。その○○まで55分でたどり着くわけだから、私の歩行速度は約4キロということになる。この計算でいくと私の毎朝の歩行時間は3時間10分前後だから計12キロ歩いていることになる。    

歩きながら、いろいろなことを考える。たぶん私は、誰かにこの朝歩きの話をするに違いない。まず指導してくれた医師には、さりげなく、どのように歩いているか報告しなければならない。その時「3時間」というより「時速4キロで12キロ」と話したほうが格好いいし正確だと思う。私見だが、一般的な歩行速度は5キロ〜6キロである。それは、私を追い抜いてゆく人が多いこと。トレーニング施設の電気歩行器では速度を5〜6キロに設定する人が多いことで推察できる。

昔風にいうと4キロは約1里。毎朝3里と言えば覚えやすい。「箱根八里」という江戸時代からの言葉や歌も思い出した。なるほど、箱根は八里で越えたのだと納得する。八里といえば32キロ。昔の人は1日32キロを歩いていたのかも知れない。しかも道路はでこぼこ。舗装されていたわけではない。急な坂道もある。歩く距離と時間は、さまざまなことを想像させてくれる。

3日間ほど、自宅から新宿南口まで歩いたことがある。この時は3時間40分で着いた。つまり自宅から約15キロで着いたことになる。さすがに疲れた。帰りは電車に乗った。ただし電車の時間が20分、その前後の歩きが約30分。プラス50分で、この日の朝歩きは4時間30分かかった。帰宅予定時間が1時間以上延びた。汗まみれで帰ると着るものはすべて替える。その段取りや食事の時間などが大いに狂った。

ところで朝歩いていると、時折、道を聞かれることがある。見知らぬ人に道を尋ねられるということは、警戒されていない証拠だと気分よく教えている。ところが中には驚くようなケースもある。

5月。朝6時ちょうど。埼玉県に近い国道の交差点陸橋で、30歳前後の男女に会った。男は太って汗をかいている。女性はやせてハイヒールを履いている。男が近づいた。

「用賀はどっへ行けばいいですか」という。「用賀って世田谷区?」「はい」「歩いて?」「はい」「うーん。ここからだと車で2時間。キロ数で約80キロあるよ」「本当に80キロありますか」「それ以上かも知れない」見ると、いわくのありげな男女。近くの駅を教え電車のコースをすすめた。おカネがないから歩いていたのではないか。無謀な若い男女だった。あとで地図を広げ多摩川近くの用賀を探した。私の歩行距離で計算すると軽く100キロを超えるところだった。まさか歩いて行ったとは思えないのだが。 

続く






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