中高年・シニアの徒然なるままに思うこと

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朝に歩けば(1)
By  ブルートントン


甘党イメージ Y医師は、おだやかにいう。「運動不足です。からだを動かしたほうがいいですよ。歩くとかね」「わかっているんです。でも疲れるんです」と私は笑って答えた。バカな答えだった。Y医師は、いつものように笑みを浮かべてカルテにペンをはしらせた。

20数年前にも、こんな場面が別の病院であった。その時は話に続きがあった。「自分のからだですからね。自分で努力しないとね」と医師が軽蔑した顔をしていた。その時は胃炎の治療で、禁煙と運動をすすめられた。私は仕事を理由に警告を無視した。今度は脳血栓を警戒した高血圧、睡眠不足、便秘である。身体は石のように固くなっている。妻はY医師に「主人は1日中、うちで止まっています」と訴えている。

妻も高血圧、コレステロールによる血行不順、睡眠不足だ。Y先生は事務的でなくやさしいと人気がある。そのやさしさに甘えた答えをしたのであった。私は約40年間、肥満体である。これだけ長く肥満ですごすと肥満が病気とは考えない。「体質」と決めつけている。

原因は甘党で大食い。運動不足も定着していた。横を向いても身体が痛い。20代から一度の食事でトンカツ、ご飯3杯、あんまん2個はザラ。トーストの場合は、牛乳かコーヒーを飲みながら1斤ぺロリとたいらげる。メロンパンなら間食でも5個くらい軽いものだ。「人間いつ何があるかわからない。地震、事故。生きているうちに食べられる時はだけ食べておこう」「食べられなくなった時は終わりよ」「食べるために生きているのだから」「食べ物を制限したら楽しみがなくなる」「この前、倒れた時は食べ物を加減して栄養失調と診断されたじゃない」など、食べるためのへ理屈をマジに語り合っていた。私達夫婦にとって飲食はストレス解消策の一つであった。だが加減はしていた。

朝食。ご飯なら1杯(時々どんぶり椀)、トーストなら1切れにした。おかずは野菜サラダ、みそ汁、たまご。またはコーヒー、バナナ、チーズなどである。野菜生ジェースもある。食後のデザートにチョコレートや駄菓子もある。これらも改善しなければならない。
煙草は2005年6月9日からピタリとやめていた。それまで1日40本を吸っていた。長年なかなかやめられなかったが朝夕めまいを覚えるようになって決心した。「好きなことをして死ねば本望」といっていたが、いざとなれば不安になった。いま倒れるわけにはいかないと思うのである。煙草をやめられたのは妻も3年前からやめていたおかげでもあった。「目まい」はなくなった。だが私は、この4年間ほとんど外出することがない。肥満の上に運動不足だと自覚はしていた。たまに出かけることがあっても、ふつうに歩けるし、階段の上り下りすることもないから、まだ正常だと考えていた。

Y医師に馬鹿な答え方をした数日後のことである。知人が都心のデパートで昼食をごちそうしてくれた。食事のあと友人は「きょうはいい天気だし外の空気の中で煙草を吸いたい」という。屋上へ上がることになり近くの階段を登った。その時、私は思わず悲鳴をあげそうになった。足の「ひざ」がぐらぐらして痛い。ひざが笑って力が出ない。手すりにつかまり一歩一歩片足を持ち上げて、やっとの思いで登りきった。重症だった。

続く






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