中高年・シニア世代の「問い」
中高年・シニア・マチュア世代交流サイト【い〜悠々ドットコム】
文字サイズの変更
い〜悠々トップページ中高年の楽しむ情報中高年の感動する情報シニア世代の問い 御意見投稿



【投稿連載】

問い質す!憤懣やる方ない、この怒り。

 
怒りイメージ

(2)笑えないぞ!その20 『シニアで愛してE』

by イジワル・ジイサン
囚人イメージ

高齢者は決して枯れているわけではない。若者顔負けのワルもいるのだ。昭和48年11月30日。社会福祉法人八王子隣保館老人ホームに、一人の高齢者が入ってきた。その男の名前は大牧春吉(仮名)71歳であった。大牧は8畳1間の部屋で3人と同居した。ところが2か月すぎた頃、トラブルが発生した。

健康法の一つとして部屋の掃除がある。それぞれ手分けして掃除をはじめたが、大牧はホウキをとろうとしない。そこで同室の男が注意した。注意の仕方がどのようであったかはわからない。が、大牧は、ものすごい剣幕で反発した。

「なにぃ。オレはな、前に二人殺したことがあるんだぞ」と、すごんだ。そして相手を殴ったり蹴ったりしたのである。それは高齢者とは思えない迫力であった。大牧の素行の悪さは日常生活にも現れていた。朝、洗面所で顔を洗う時、前の男を押しのけた。食堂での行列では割り込みも平気。ご飯は「大盛りにしてくれ」と注文した。おかわりもする。他の人達は一般的に小食で大人しい。それにくらべて大牧の大食ぶりは若者にも負けない健啖ぶりであった。そのぶん行動力もある。

食事のあとは外出する。午前11時30分の昼食時には必ず帰る。食べ終わるとまた外出する。夕食時にもピタリ戻って、たらふく食べる。その後また外出して午後8時頃になると、きちんと帰った。外出といっても、単なる散歩ではない。鉄くずや電線を拾い歩いてクズ鉄屋に売り結構稼いでいた。老人ホーム長は大牧の前歴を調べた。その結果驚くべき経歴が出てきた。

大牧は横浜市生まれ。大正9年10月、19歳の時、住居放火罪で5年3か月の懲役判決を受けた。大正15年には放火未遂で8年。昭和11年には強制わいせつで2年。同18年には強制わいせつと誘拐で3年6カ月。昭和22年4月に窃盗で3年。昭和25年に窃盗で起訴猶予。昭和26年に窃盗で10か月。同年12月に器物毀棄、起訴猶予。27年に放火、窃盗、強制わいせつ、殺人で17年。45年に放火未遂で2年6か月。こうして48年6月14日、東京・府中刑務所から出所したのである。大牧が老人ホームへ来てからの変化は、同ホームの中だけではなかった。近所で放火事件が続出したのである。「どうも、大牧が怪しい」と評判になったが証拠がないまま、日がすぎていった。

大牧は月に1度か2度、新宿で女を買っていた。だがカネは続かない。体力をもてあましていた。当時、老人ホームには7人の若い寮母がいた。大牧は彼女らに「もっと短いミニスカートをはけ!」とからかった。夜、同室の人に「小学生の女子を見ると身震いする」と語っている。大牧は実行に移った。学校帰りの女子小学5年生を誘い込み八王寺市横川町の桑畑に連れ込んだ。通りかかった地元の小学生が警察に通報、大牧は駆けつけた警察官にあっさり逮捕された。大牧は71歳にして健康そのものであった。

(続く)




皆様の「怒り」をお寄せ下さい。ご投稿お待ちしております。 御投稿窓口



い〜悠々トップ   問う一覧



関連書籍