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【投稿連載】

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(2)笑えないぞ!その17『シニアで愛してB』

by イジワル・ジイサン
中高年シニア恋愛イメージ

上原謙再婚の影響は思わぬところに波及していた。老人ホームだ。当時は老人ホームといえば国や地方自治体が設ける特別擁護老人ホームの建設が目白押しであった。個人の資産家が1億円分の土地を無償提供すれば、地方自治体が1億円分、国が1億円分の補助金を出す。

地主達が興味を持ったのは完成後のランニングコストだ。所長をはじめ職員は公務員なみの給料が出る。オムツから食事代など介護に関するあらゆる経費が公費で出る。役員の中に医師、政治家が入って社会福祉法人にすれば審査は簡単ということであった。つまりおいしいシルバー産業(当時の呼称)の一つだったのである。こうした特養ホームのほかに軽費ホーム、全面有料ホームがある。有料ホームでは保険会社が積極的に建設していた。

それは、さておき。昭和54年2月。大阪府堺市にある福生園という老人ホームで新婚カップルが誕生した。(以下敬称略)@新郎=中尾留吉(73)新婦=大務ウタ(73)A新郎=河内博(69)新婦=江口セツ(75)B新郎=田村卯蔵(72)新婦=中村ウメ(72)C新郎=浜内白太郎(80)新婦=浜内ユキ(67)の4組である。(一部は仮名)媒酌人は同園理事長の中辻嘉台(64)百合子(60)夫妻であった。

これには、ちょっとした仕掛けがある。同ホームが総工費4億7千万円をかけて5階建ての新館を建設した際「一緒に暮らしたいと思う人がいたら紙に書いて出してください。夫婦部屋を用意します」と呼びかけた。

すると、かねて仲の良かった4組が手をあげた。新居の夫婦部屋は6畳1間だが、それまでは男女別で1部屋に4人寝起きしていた。自分の世界が持てるだけでも、うれしかったに違いない。この模様は当時の「女性自身」に紹介され話題を呼んだ。

老人ホームにおける結婚話は、昭和49年にもある。6月20日、香川県小豆島「小豆島擁護老人ホーム・相寿園」で@新郎=岡田登茂田(76)新婦=深川ナツ(81)A新郎=大石梅治(60)橋詰シカ(68)の2組が誕生した。この時は、いずれも女性が7、8歳年上であったことが注目を集めた。

当時、日本老年社会科学評議員で性問題研究会会員、「嫁姑円満学」など多くの著書を出している吉沢勲さんは、このように語っていた。「これからの高齢者問題は、性を除いては語れません。神奈川県では高齢者を対象とした相談室があります。茶のみ友達相談室といいます。ここに来るお年寄りのほとんどは、セックスフレンドを求めに来るようなものです。

嫁といざこざの絶えないおばあちゃんに、あるおじいちゃんを紹介したら、がらり変わって平和になった。また中には「ラブホテルも老人割り引きしてくれると助かるんだが」という人、元大学教授で81歳になる人が76歳のガールフレンドを連れて外国旅行した例もあります。お金のない人でも草原で真昼間から野外セックスをするお年寄りがいます。それに、長男が先に死んで、残った嫁と仲良くなるおじいさんもいますね。こんな例は意外に多いんですよ」(筆者取材)

(続く)




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