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【投稿連載】

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(2)シニアの怒り-11

by  天地左夕さん
国会審議
平成19年5月28日の昼。東京都港区で完成したばかりの悪名高き赤坂議員宿舎1102号は騒然とした。松岡利勝農林水産大臣(62)が首吊り自殺したのである。現職の大臣が自殺するというのはめずらしい。戦後の国会史上初の出来事ということであった。

故松岡農水相は、無料利用の議員会館事務所の水道使用料金を五年間、年500万円以上と計上していた。これを最初に質問したのは民主党の小川敏夫参議院議員だった。小川議員は元検事。弁護士を開業した時、ある元代議士との係争で私の代理弁護人になったことがある。(私はあっさり敗訴した)その後、彼が政治家になるとわかった。

今度は「本気だな」と驚いた。ヤメ検や弁護士など法律にくわしい人達は、その気になれば攻める材料を抽出したりクローズアップするテクニックを熟知している。いつも目立たない小川議員が今回は本気で攻めている。故松岡利勝農水相は彼を甘く見ていたのではないか。

相手を馬鹿にした「なんとか還元水」と発言したことが命取りになってくるとは、夢にも思わなかったに違いない。事務所費問題は疑惑の多い故松岡農水相追及の突破口にすぎなかったのだ。緑資源機構の官製談合事件、特定森林地域協議会からの約1億3千万円の献金問題などと、投げた小石の波紋は予想外の広がりをみせた。小川議員がそこまで計算していたとすれば検察の動きを事前に察知していたのではないか。

ところで安倍首相は、官邸で故松岡農水相について「大変残念。ざんきに堪えない思い」とコメントした。広辞苑によれば、慙愧(ざんき)とは「@恥じ入ること。「慙愧に堪えない」A悪口をいうこと。そしること。」とある。安倍首相は「大変残念。恥ずかしい」といったのである。ひょっとしたら「大変残念。無念だ」というつもりではなかったか。異常なほどの擁護が、かえって当人を追いこんだのではないか。などと推察するが、なぜ、それほどまでに擁護したのか。

消えた年金5千万件など、いい加減だった年金掛金納入者記録問題を「大問題としてあまり、あおらないでください」と発言していた安倍首相の発言は、ザンキに堪えない。そういう問題ではあるまい。

政治家の死は、自殺、他殺、病死、事故を問わず決して単純ではない。いつも国民にはいえない闇があるのだ。一人の死が複数の影を背負って逝くことが多いのである。このような政治家のいる国を三流国、あるいは後進国という。テレビの評論家達が表面的なことだけを語ることが気になる。政府は嵐の過ぎ去ることを待っている。これをガス抜きという。参院選が過ぎれば過去の話になるからだ。






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