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| |中高年シニアの健康管理室|投稿| | |||||
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12/01/15
取材/フリーライター 遠山京治
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1949年福岡県生まれ。中央大学法学部卒。1973年社団法人発明学会勤務。教育部長、事務局長・専務理事を経て、現在は同会会長。この間、アイデア発想法や創造性の発揮、パテントの取り方、発明の事業化等を指導し、市民発明家や企業家の育成に務めている。一方、多くの企業や全国の商工会議所などで発明奨励の講演活動をおこなっている。これまでに同会によって多数の個人発明が商品化され、ベンチャービジネスが育っている。 会員はどんなひと方が多いのですか。 平井:私は、市民発明家といいますが、ふつうのサラリーマンの方とか、主婦の方、あるいはリタイヤしたけれども、家にじっとしていると、頭がにぶるという方、アイデアづくりに興味のある方、そういう人たちが現在6千人、会員になっておられます。 アイデア、発明は簡単に見えて、いざとなれば、かなり難しい。 平井:会員のみなさんが取り組むアイデアは、むずかしいことではなくて、日常生活、家庭の中で、ちょっと困ったこと、不便なこと、わずらわしいことがあれば、それをテーマにして解決していくという考え方が基本です。それが具体化したら、企業へ提案し「これは、売れる」と判断されれば採用していただく。そこで発明学会が「実施契約」をお手伝いさせていただいて商品化されるわけです。商品が売れていけば、発明家の方に、特許料が入ることになります。 そこまで、お世話されるわけですね。 平井:はい。 ビジネスをサポートするということでしょうか。 平井:商品化の支援をします。まず発案が具体的に価値があるかどうかをお聞きします。いけそうだと判断したら「出願しましょう」とお答えます。そして手続きをお教えします。このあと皆さんが、自分の手で、特許や実用新案の出願をします。企業まで、うまく話がすすむようにアドバイスして支援します。この一連の流れをサポートしているのが、私どもの業務になります。 ノウハウを教えてくれるわけですね。 平井:というより、個人発明家のお世話をしている。ということです。 発明は何にもないところから生み出す。アイデアとは、いまあるものを活かす実用新案というイメージですが。この解釈でよいのでしょうか。 平井:基本的に発明もアイデアも根は一緒です。しかし発明は固いイメージがあります。またアイデアといえば、幅広いイメージがありますね。 | ||
発明といえばノーベル賞を思い浮かべます。 平井:発明といっても、高いレベル、低いレベルがあります。同じように特許は取れるのですが、大発明、小発明と分けるとすれば、私達は小発明を支援しています。ただし基本は同じ。権利の効力も一緒です。 誰でも思いつきはできると思います。しかし、それを形にしようとすると簡単にはできません。たとえば、普通に着ている服を急にふくらませることができれば、防災や避難に役立つのではないかと思うのですが、繊維の勉強をしたり、費用をかけて試作品をつったりなどは、できません。思いつきだけでも相談に乗ってもらえるのでしょうか。 平井:アイデアは、幅広いものです。その中には、友達との交流、子育て、ものづくりから生まれるものもあります。その中から突きつめて具体的に考えて生まれてくるものが発明だと思います。たとえば、洪水のときに、ふくらむ服があればいいと考えるのがアイデアです。これを具体的に、繊維の中に空気袋になるものをいれておく。洪水がきたらボタンを押す。そこへ空気が入って膨らむというように具体的に考える。すると、これが発明になります。 繊維メーカーに頼んで試供品をつくってもらうのが早いですね。専門機関に投げかけるということは、できないのでしょうか。 平井:企業も研究して開発を行います。企業の専門家は、いつも、そういうことを考えているといってよいでしょう。洪水の時膨らむ服は、まだ前例がなく採算がとれるということであれば、つくるでしょうね。研究しなければ出来ないものと、ふつうの人でも出来るものがあるのは事実です。 これも私の馬鹿な発想なのですが、野球選手の帽子はヘルメットのような骨が入っています。おなじように、一般の人が被るおしゃれな帽子の裏側に、ヘルメットと同じ機能のクッションがあれば、これから予想される巨大地震に、どこで遭遇しても頭だけは最小限守ることができます。こういう場合、帽子メーカーに話をするだけでは駄目なのでしょうか。 平井:メーカーが、それを採用しようとする時は、(製造や販売権を)独占できなければ意味がありません。すぐ他の会社がマネをしたら開発しても利益になりません。それを防ぐためには特許というシステムがあります。個人で企業に提案する場合は、特許出願までしておいて、「これは私のアイデアです。ほかの人はできません」という法的書類を作っておくことが肝要です。メーカーも「それなら価値がある。採用しよう」ということになります。 いまのアイデアの場合、すでに野球帽という前例があります。ヘルメットもあります。帽子の歴史も古い。アイデアといえるでしょうか。 平井:一種のアイデアです。野球帽のように繊維の後ろに金具をつける前例があれば、新しさが認められないので、特許にはなりません。しかし特許を取れるようなことを考えて、おしゃれなヘルメットという位置づけで、イメージを変えると、特許になる可能性があります。その点を私達がサポートすることになります。 |
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防災帽子で特許をとれる可能性があるのですか。 平井:たとえば、帽子のなかの金具を従来と違う形にする。扇子のように折りたたみできるようにする。伸縮できる金具にする。おしゃれで、ヘルメットより丈夫になるなど新しい機能が生まれれば特許が取れます。 そういう話も聞いていただけるわけですか。 平井:大丈夫です。 消費者にすれば、そういうものがあればいいなあと思います。帽子メーカーに「こういうものをつくってください」とお願いすることはできますね。 平井:メーカーにいろんな提案をして、新製品が生まれることはあります。ところが、それが大当たりすると、必ず「あれは俺のアイデアだ」という人が現れます。その時、トラブルにならないためには、特許の取得さえしていればメーカーも個人も問題がないわけです。但し、これはビジネスにしようという希望がある場合です。公共的に使ってほしいものでは、特許にこだわらず、誰がつくってもいいと思います。 会長が出版されている本を拝見すれば、答えがあるのですね。 平井:いろいろな事例を出しています。 講演活動も多いようですが、やはり誰もが知りたいのは知的財産権ですか。 平井:法的なことは参考書がたくさん出ています。私は、むしろ、どうやってアイデアを生み出すかを、一人でも多くの方に知っていただきたい。そこに重点を置いています。 事例を二つほど、ご紹介いただけますか。 平井:会社員だった小林さんという方は、クールビットというネームで首筋が涼しくなる帽子を商品化して、大ヒットしました。そして定年退職後は自分で会社をつくりました。また中澤さんという主婦の方は、初恋ダイエットスリッパを事業化して、海外にまで反響を呼び、年商7億円を売り上げています。 きょうはことしはじめての発明展示会でお忙しいのに、大変ありがとうございました。 |
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