
1963年 東宝
監督:黒澤明
主演:三船敏郎
山崎努
DVD:天国と地獄
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1963年(昭和38年)に映画「天国と地獄」が封切られた。
同年6月5日/関西電力黒部川第4発電所(通称黒四ダム)完工
同年11月9日/三井三池炭鉱爆発事故(死者458人、重軽傷者839人)
同年11月23日/ケネディ大統領暗殺(日米間のテレビ宇宙中継が成功、事件を受信)
当時=
ラーメン55円、ビール115円、銭湯23円、理髪料280円、住宅用電話基本料金770円。
流行歌=
高校三年生、こんにちは赤ちゃん、見上げてごらん夜の星を、若い季節、ヴァケーション等
流行語=
カワイコちゃん、いいからいいから、気にしない、カッコいい、三ちゃん農業、小さな親切、バカンス、ピンク映画、へんな外人、TPO、ハッスル、ガバチョ、丈夫で長持ち等
日本が豊かになりかけていた頃だ。
だが、家に据え置き電話や内風呂があり家族でテレビを観るなんて夢のような頃だった。
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観たいビデオ・DVDを探したが見当たらず、諦めかけていたら目の前にあったのが「天国と地獄」
もう40年も前の映画だ。
しかし、今でも十分に見応えがあった。
会社の経営権を巡って株式の買占め騒動なんて、つい最近のフジテレビ買収騒動を彷彿とさせる。
眼下に街を見下ろす小高い丘に立つ豪邸。
あらすじを追うより、リビングに映し出される小道具を観るのが面白い。
三船敏郎が質の良いカーデガンを着てウィスキーのジョニー赤を飲んでいるのは笑った。
今ではジョニー赤など誰も見向きもしないが、当時は憧れのお酒。茶の間のサイドボードに封を切らずに飾っておいたものだ。日活映画ではギャングのボスが決まって飲むウィスキー。
カラーが氾濫している昨今、モノクロの映画は際立つ。新鮮・斬新ですらある。
フルカラー総天然色の映画より白黒映画の方が状況描写では雄弁だ。
モノクロのスクリーンに突如一条のオレンジの線。
40年経った今でも強烈な印象で脳裏に焼きついている。
この映画には活力溢れる昭和の時代が息づいている。
天国と地獄を作ろうとした資本主義。
天国と地獄を失くそうとした社会主義。
天国に召された黒澤明監督が作るとしたら、どんな「天国と地獄パートU」であろうか。
彼の地で観るのを楽しみにしている。
了
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