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思い出の映画 カメラ
 
(4)シカゴ
By ミュージカル苦手さん

シカゴ

2002年アメリカ
監督:ロブ・マーシャル
主演:レニー・ゼルウィガー
   キャサリン・ゼダ=ジョーンズ
   リチャード・ギヤ


DVD:シカゴ
ミュージカルは大嫌いだ。
突然歌い出すし、役者の「どうだ、上手いだろう」と、これ見よがしの歌・踊り・演技が鼻持ちならない。

で、「シカゴ」は正真正銘の歴としたミュージカルである。

勘違いであった。
行けなくなったからと、友人が映画の前売り券をくれた。タイトルは「シカゴ」というから、シカゴ=アルカポネ=ギャング映画と勝手に連想してしまった。

暇つぶしにその映画を観た。
紫煙が渦巻く薄暗いキャバレーが映し出された。そうだろう、こういう如何わしい場末の酒場にギャングは屯しているのだ。始まってまもなく可愛い女の子が男をアパートに誘って情事。「いきなりかよ」と思ったら、話がこじれて女がピストルで男を射殺してしまう。エ!これは女版ギャング映画?

その後、すさまじい速さで展開するストーリーを追っかけ、理解するのに終始。あっという間にエンディング。訳の分からぬ内に場内から吐き出されてしまって、とにかく映画のパンフレットを買うことにした。

読むと、なんと「シカゴ」はミュージカルの神様「ボブ・フォッシー」の最高傑作で、1975年に初演。そして遂に映画化。舞台および映画とも絶大なる人気を得る、とある。そんな話題作とは知らなかった。新聞雑誌でも紹介記事を読んだことはなかった。

まあ、無知で恥ずかしいことではあるが、もし「シカゴ」がミュージカルと知っていたら決して見に行っていない。断じて。

だから災い転じて福となった、好例である。

娯楽は反体制が良い。
時の政府が、PTAのお母様方が、眉をひそめるくらいの内容が娯楽としては面白い。歌舞伎だって当初は幕府が何度も上演を禁じたくらい内容が過激であった。だから人気があった。国が支援しだすと、つまらなくなる。
今や歌舞伎はごく特殊な方々の「お慰み」に成り下がってしまった。

「シカゴ」は思い切り、猥雑、したたか、懲りない面々。
ラストシーンに至っては、「そこまでやるか!」とあきれるくらい、崇高な道徳を茶化して蔑む。

痛快・爽快・豪快。
何度観ても飽きないから、DVDを買っても損した気にならない。これぞ、娯楽超大作。




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