ぶたい制作日記 2005年10月6日(木)

「火照った身体を秋風に晒して」

「暑さ寒さも彼岸まで」そんな昔からの言葉通り、朝夕の風にはもう夏の名残はありません。紅葉の便りもそのうちに届けられることでしょう。

先月29日、舞台「好色一代女」は大阪で幕を下ろし、乗り込んでいたキャストやスタッフは無事に帰京、荷降ろしも完了致しました。“やれやれ”でございます。


東京で留守番を仰せつかっていた小生は観劇が叶いませんでしたが、おかげさまで大阪公演は大成功だったようです。〈笑い〉を求めることに貪欲な大阪のお客さまは、芝居の楽しみ方にも長けていらしたようで…役者はどんなに演じ易かったことでしょう。梅田芸術劇場に足を運んで下さった皆さまには心より感謝申し上げます。

こうして一つの舞台が終了した以上、次に控えている作品に向けてまた走り出さなければならないことは解っているのですが、呆けてしまった心は何処までも虚ろで、身体が云うことを聴いてくれません。これが世に云う〈燃え尽き症候群〉というものでしょうか?仮にそうであるとしたら、現在の小生などは紛れもなく燃えカスに相違ありません…。い・や・は・や

もう随分前、つぶやきの中で「芝居は打ち上げ花火と同じよう…」なんてことを確か申し上げたことがございましたが、今回の“好色玉”は小生にとってはさしづめ六尺玉の大きな大きな花火でございました。透ける竹(装置)を通って映し出される照明の数々、役者が身に着けた衣裳の衣擦れの音、舞台上のあらゆる匂い、演出部スタッフが人力で動かす可動式装置の軋む音までが、千穐楽から10日を過ぎた今でも夢か幻のように蘇って参ります。こんなことで社会復帰(?)が叶うのでしょうか?嗚呼、情けなや…。


さあ、芸術の秋。当カンパニーが製作する作品はこれから目白押しでございます。

火照った身体と心を秋風に晒して少しずつ冷ましながら、これからもきっと舞台制作の裏話をお聞かせ致しましょう。相変わらずの稚拙なつぶやきではございますが、どうぞ皆さま、これからも永いお付き合いをして頂けますよう心より御願い申し上げます。 ではでは

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