「第2回装置打ち合わせ」そして「第1回衣裳打ち合わせ」報告
大型の台風もどうやら本州を抜け、東京にはうだるような暑さが戻って参りました。被害を避ける為、ベランダから室内に避難させていたプチトマトの鉢植えを元の位置に戻し、一方水槽に入れたまま暴風雨の中に置き去りにしてしまった亀さん(2匹飼っております)には「ごめんなさい」をして、いつもより多めのご馳走をあげた今朝の小生でございます。
さて、本日のつぶやきはまた、我がカンパニーの次回作「好色一代女」の制作裏話をお伝え致しましょう。
7月14日(木)2回目となる装置会議のこの日、松井るみ氏製作による「好色一代女」の装置模型が出来上がって参りました。
大きな風呂敷に包まれた模型を抱えて登場した松井さんはこの日の主役。我らスタッフの期待を一身に受けた彼女はアシスタントの女性を引き連れ、心なしか不安気な面持ちで会議に臨まれたのであります。
前回の会議には影も形もなかった装置(模型)が結び目を解かれて徐々にその姿を現していく瞬間、固唾を呑んで見守っていたのは小生だけではありません。プロデューサーだろうが演出家だろうがそれは同じこと・・・。そう、舞台監督だって例外ではありません。
さて、全容が明らかになった模型を前に、製作者である松井さんから作成意図や仕掛けなどの説明がされたのですが、その後はまた無言の時が流れ・・・。(時間にしたら1〜2分のこの時間が何とも長かった)
やがて沈黙を破ったのはプロデューサーの中根でございました。「いいねぇ。僕が思っていたこの作品のイメージはまさにこういうことだよ」「山田さんはどう思う」すると、「シンプルですね・・・ということは演出が非常に難しくなるということなんだけど・・・でも、凄く素敵な空間だと思います」「いいですねぇ」「ああ、プレッシャーがさらに大きくなりました・・・」と山田氏。
こんな2人の感想を聞いた松井さんの安堵に満ち溢れた表情は、そりゃあ、小生にもよ〜く判るというもの。いやいや、オメデトウございました。
こうして一同に披露された模型、一体どんな“モノ”だったとお思いですか?本当なら写真に撮ってお見せしたところなのですが・・・。流石にこればかりは、実際に劇場に来て頂かなければなりません・・・辛いところでございます。
7月19日(火) この日は衣裳の打ち合わせ。会議の主役は本公演の衣裳デザイナーは小峰リリーさんでございます。当カンパニーでも「卒塔婆小町」「夏の夜の夢」「テンペスト」(いずれも蜷川幸雄演出作品)等、数々の舞台で素敵なお仕事をして頂きました。お芝居好きな方なら、きっと何かの舞台で彼女の作品をご覧になっている筈。(何せ女性の観客が「あれを着てみたい」なんて本気で言う程なのですから)おまけにこのご本人、それはそれはチャーミングで、なお且つシャープな頭脳をお持ちの一流デザイナーときたもんだ。小生の鼻の下が少しばかり伸びるのもお許し頂きたいものでございます。
さて、この日の会議はどんなことになるのかと思いきや、リリーさんたら会議のテーブルに着くや否や、何と大きな封筒から場面ごとのすべての出演者のデザイン画(スケッチ)を出されるじゃありませんか!その数ざっと40枚。前もってプロデューサーから作品イメージを聞き、台本を読みこなしていたとはいえ、この仕事の早さには驚嘆せざるを得ません。しかも、その内容たるや中根・山田両氏にいきなり一発OKを出させてしまうのですから・・・。またまたプロの凄さを目の当たりにさせて頂きました。流石に一流は違いますナア。
さあ、こうして着々と準備が整っていく舞台裏ではございますが、来週月曜日、8月1日からはいよいよ稽古が始まります。稽古とはいえ、一旦始まるともう“待った”が許されないのがこの舞台の世界。“あの本”を手にされた出演者の緊張は一体どれほどのものか・・・「もし小生があの役をするとしたら・・・」などとありえない想像をしただけでも身の細る思いでございます。(嗚呼、つくづく役者でなくて良かった・・・)
一方、いつぞや虚ろな目をしてこのつぶやきに登場した我らが舞台監督が今どうされているのかと申しますと・・・、事務所会議室で稽古場の図面に首っ引きで細かい線を引いております。とても軽口などを掛けられる雰囲気ではございません。こんな様子を見るにつけ、改めてこう思うのでございます。嗚呼、つくづく舞台監督でなく良かった・・・と。 ではでは
追記:こうしていよいよ本格的に動き出した舞台「好色一代女」、来週からはどんなつぶやきをお伝え出来るでしょうか?今はまだ想像もつきませんが、稽古場でのとっておきの裏話、皆さまだけにそっとお伝えするつもりでございます。どうぞお楽しみに!
|