ぶたい制作日記 2005年5月26日(木)

「出演者の横顔」〜Part 2〜

何とも間抜けな小生・・・。(いきなりこんな書き出しで失礼致します)

Bunnという名でこのコラムを担当させて頂きながら、前回のつぶやきでついうっかり本名(姓)を名乗ってしまいました・・・。(皆様はお気づきになられましたか?ああ、勿論ですよね・・・)

洟垂れ小僧の時分から自他共に認める粗忽な小生・・・またまたヤラかしてしまいました・・・ああ恥ずかしや、なさけなや。覆面をむしり取られたプロレスラーのごとく、はたまた取り組み中にまわしが解けた力士のごとく、赤面しつつ今回のつぶやきに取りかかっております。

そんなわけで現在、意気消沈気味の小生ではございますが、今回は当カンパニーの次回公演「好色一代女」の出演者の横顔Part2をお届けしましょう。

小生が演劇を生業(なりわい)とするようになって以来、これまでに一体どれほどの役者さんとお仕事をご一緒させて頂いたことでしょう。舞台本番での演技は勿論のこと、過去の古い上演プログラムを紐解きますと当時の稽古場や楽屋裏での思い出の数々がその時の匂いまでも伴って懐かしく蘇って参ります。

そんな中、小生とて人の子です・・・お付き合いをさせて頂いているうちにどうしても好きな役者さんというのが出て参りまして、そうした方との新しい仕事に向けての再会は嬉しいもの。なお一層頑張りが利くというものでございます。

今秋、東京銀座の劇場(ル テアトル銀座)で幕を開ける舞台「好色一代女」にも、小生が大好きな役者さんがご出演されます。その人こそ青山達三(あおやまたつみ)。豪華キャストで臨む今回の作品、勿論他にもご紹介したい方はいらっしゃるのではございますが、今回はこの方のご紹介をさせて頂きましょう。

青山さんと聞いて、“ピン”とくる方は、おそらくお芝居好きな方のはず。それというのもこの方、どちらかと言えば脇を固める方の役を演じることが多いのでございます。しかし、その実績はそんじょそこらのタレントとは訳が違う。中根公夫/プロデュース・蜷川幸雄/演出の数々の作品が日本の演劇界に新風を巻き起こし、やがて日の丸を背に、世界の大舞台に出ていったあの頃から、渋くて確実な演技でしっかりと脇を固めていたのがこの青山さんなのです。普段着で街の中を歩いていらしたら、おそらく誰もが“普通のおじさん”としか思わないかもしれません。でもでも、いやいや、だからこそカッコいいのではありますが・・・。

ではここで青山さんに関する“ちょっといい話”をお伝えしましょう。

これは中根から聞いた話でございますが、小生がまだこの業界に入るウ〜ンと前、海外公演で実績を積み、日本演劇のレベルの高さを世界各国でイヤというほど見せ付けていた頃のこと。欧州のとある国のとある街に乗り込んだスタッフや役者陣は、各自に許された僅かの自由時間を惜しむように、ホテルに到着するや否や荷解きもそこそこに、日本に残してきた家族や恋人へのお土産を買いに豪華な店が立ち並ぶメインストリートに向かって一斉に散っていったそうな。そんな中、青山さんはただ一人ショッピングなどには目もくれず、現地で手に入れたガイドブックを手に、歴史のあるあちこちの教会を巡って歩いていらしたとのこと。夕方、外出した連中を迎える為にロビーに立っていると、やがて満面の笑みを湛えた青山さんも戻ってこられ、こう言われたそうです。「いやー中根さん、○○聖堂のマリア様の像、穏やかでいい表情をしてました。実に良かった・・・。いい土産話になります」と。「穏やかで教養があって勿論芝居が上手くって、いい役者だよ、あの人は」これが我がプロデューサー中根公夫の青山評でございます。

さて、皆さまは今回の舞台の公演チラシをご覧になられましたでしょうか?水玉模様のチラシの右下に青山さんが何ともいい表情で笑っていらっしゃいます。おそらくこの舞台でもキリッと引き締まった素敵な演技を見せてくれることでしょう。もしかすると、何役もこなしてもらうことになるかもしれませんが・・・。「青山さん、大変ですけれど、頑張って!」いずれにせよ、ご覧になられる際にはどうぞじっくりとその燻し銀のような演技をご堪能下さいませ。上手いこと、請け合いです。

さあて、この次はどなたをご紹介いたしましょうか?ではでは

追記:先日、当サイト“い〜悠々.com”のオーナーと制作担当部長から呼び出しがあり、その日はいつもより早目に退社し、指定される小料理屋に恐る恐る出掛けて参りました。「つぶやきの締切を守らないことに対する叱責か?」はたまた「話があちこち飛びすぎることへの厳重注意か?」「いやあ、もしかすると掲載中止を言い渡されるのかもしれない?」などなど、心臓をドキドキ・バクバクさせながら暖簾をくぐったのでありますが・・・。実際のところは心配には及ばず、それは遅筆で稚拙な内容ながらも何とかつぶやき続けている小生に対する慰労と励ましの会でございました。誠に有難いお話でございます。
そんなわけで、どうやらまだ暫くはこのコラムを通して皆様とお付き合いが出来そうでございます。これからも、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

最後に、小料理屋で頂いた厚焼き玉子、おいしうございました・・・。

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