ぶたい制作日記 2004年11月24日(水)

「ただ今休憩中」

さてさて今月18日、舞台「ナイル殺人事件」の初日の幕開きとともに1937年のエジプトを訪れていた小生、物語に入り込み現地からのレポートをお届けしておりましたが、観光船「ロータス号」にて勃発しました発砲事件に遭遇、銃声の音に恐れをなし、ただ今現代に戻って参りました。

そんなわけでありまして、今回は2004年のル テアトル銀座よりつぶやきをお届けします。


それにしても驚きました。いや、こちらは当然事件の発生を予期し、また今後の展開も、犯人だって勿論分かってはいるのですが、それが現実となって目の前で展開されるということになると、些か想像していたものとは違っておりまして、“怖い!”“逃げたい!”の感情がレポーターとしての責任感を上回ってしまったのでございます。皆さまにはとんだところをお見せいたしまして、大変失礼をば致しました。反省…。


さて、舞台の前半を終わって休憩に入った今、この事件を客席でご覧になっていらしたお客様はどんなふうな感想をお持ちなのか、ロビーに出てお茶を飲んでいらっしゃるお客様の立ち話にでも耳をそばだててみることに致しましょう。アイスティーを飲んでいらっしゃる50代後半と思える女性お2人が何やらお話をされています。ちょっと近づいてみましょう。

Aさん 「欣也さん、いいわねェ。時代劇よりもあたしはむしろこっちの欣也さんの方が好きだわ。」
Bさん 「そうね、それにしてもお若いわよね。普段どんなことをやってらっしゃるのかしら?」
Aさん 「お若いといえば、淡路さんも素敵よね、登場した途端こっちの目が釘付けになっちゃうわ。」
Bさん 「ほんとにそう。でも若い方たちも立派よね。大先輩たちと堂々と渡り合って。」

年配のお客様方はまずは北大路欣也・淡路恵子、両俳優たちの若さと貫禄に驚かれたようですね。で、舞台(物語)の方の感想はどうなのでしょう。

Aさん 「このあとどうなるのかしら?」
Bさん 「『ナイル殺人事件』って言うくらいなんだから、殺人が起きるんじゃないの?」
Aさん 「誰が殺されるのかしら。」
Bさん 「さあ、みんな癖のある人達だから、誰が殺されたっておかしくないわよね。」
Aさん 「でも欣也さんが殺されるのはいやだワ。」
Bさん 「そうよね、駄目よ、そんなこと。冗談じゃないわよ!」
Aさん 「あたし、○○○さんが危ないんじゃないかと思うんだけど、どうかしら?」
Bさん 「違うわよ、△△△が撃たれて、川に捨てられるのよ。」
Aさん 「まあ、じゃあピラニアに食べられちゃうの?」
Bさん 「そう、食べられちゃうの。」

盛り上がって下さるのはいいのですが…どうも話がズレてきているようです。(ピラニアがいるのはアマゾン川だし…。)

では今度は20代前半とおぼしき女性お2人。どちらもお洒落な服装をされ、ビール片手に盛り上がっていらっしゃいます。そちらの方に行ってみましょう。

Cさん 「ウイリアム・スミス役の友井君て、テレビで見るよりぜんぜんこっちの方が良くない?」
Dさん 「言えてる。」
Cさん 「でしょ、背も高いし足もチョー長いし。ね、観に来てよかったでしょ?」
Dさん 「でも、犯人なんでしょ?」
Cさん 「えっつ、何でそうなんのよ。そんなわけないじゃん。」
Dさん 「じゃあ誰なのよ?」
Cさん 「言わない。」
Dさん 「どうしてよ?」
Cさん 「どうしても。」
Dさん 「何それ、それってズルくない?むかつく!」
Cさん 「どうして怒るのよ、ちょっと服ひっぱんないでよ!」

なんだか、こちらでも殺人事件が起こってしまいそうな雰囲気になって参りました。

♪ブー♪

ああよかった。きな臭い雰囲気を断ち切る2幕目の開始のブザーの音です。

おじ様、おば様、お嬢さま、ロビーに出ていらしたお客様方が急ぎ足でそれぞれの席に戻っていかれます。

では、小生も客席に入って、この後の展開を見届けることに致しましょう。今回はここまで。

ではでは

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