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「天翔る心」を楽しむ


by 和風再発見さん

ヤマトタケル 貧乏人なのか、大衆側なのに権威をまとってブルものが、苦手・大嫌いである。

例えば、私語を禁じるラーメン屋。自分のところのラーメンは味わって食べろってことらしい。
たかがラーメンじゃないか!

例えば、食べ方にうるさい蕎麦屋。タレは蕎麦の先っぽにちょこっと浸け一気に啜るんだよ!
どう食べようと客の勝手だろう!!

歌舞伎もその一つであった。
もともとはエロ・グロ・ナンセンスの大衆演劇。
あまりに内容が過激だったため上演禁止は度々。最後は男しか舞台に上げさせなくなった。

そんな歌舞伎が時代変わって今や自称知識人や有閑マダムのお慰み、と思っていた。

偏見だった。

豪華絢爛の日本衣装。
劇場の空間を最大限に駆使した壮大さ。
観客を飽きさせず惹き付ける周到な演出。

夕方4時半開演、終了はなんと9時。
3幕にそれぞれ見せ場があって見応えがあった。

圧巻は一羽の白鳥が天翔けていく場面だ。口を開けて見とれた。
死の瞬間のイメージが重なり合った。
恐らく、あんな感じで天に昇っていくのだろうな・・・

長い期間にわたってあらゆる人々に支持される「演芸」にはやはり理由がある。
    スーパー歌舞伎は市川猿之助が1986年に始めた。
「ヤマトタケル」は第一作だ。哲学者の梅原猛が書いた。

猿之助の演出はケレンだ、と批判がある。

【外連】演劇演出用語で見た目本位の、俗受けを狙った演出・演技。早替り・宙吊り・水芸の類。

私から言わせると、面白いのであれば何でもOKだ。観客を楽しませる演出が外道と批判するほうが間違っている。このあたりは純文学と大衆文学の線引きに似ている。難解であればあるほど高級なものと勘違いしている。
純・和風の心地よさを再発見した。
台詞はすべて日本語。横文字は一切出てこなかったと思う。
「大和は国のまほろば」
日常では滅多に使わない「まほろば」なんての単語が新鮮だ。
音楽も雅楽が主体。故郷に帰ったかのような暖かさを感じた。
眠っていた日本人としての遺伝子が蘇ったような感じ。

閑話休題。
幕間にロービーに出てみると出演俳優の舞台写真を一枚500円で売っていた。多くの女性が群がってお気に入り俳優の写真を買っていた。歌舞伎だから男性が女装した写真だ。以前宝塚歌劇に行ったことがあるが、そこでも女性が黒山のような人だかりでプロマイドを買っていた。宝塚歌劇団は女性が男装している。少し前は仮面ライダーのイケメン、最近は韓国ブーム。おかまちゃんクラブは女性の嬌声が溢れる。女性の好みは何ともはや幅広いものだ。

男性諸氏。
女性に負けず、かってのように煙草を燻らせ「レビュー」を楽しもう。



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