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6月14日(土)より全国ロードショー
イースタン・プロミス

公式サイト  http://www.easternpromise.jp/ 

イースタン・プロミス
(C)2007 Focus Features LLC. All Rights Reserved.
<Introduction>


誰もが心奪われる圧倒的な人間ドラマ、ついに誕生 【大リード】

表裏の世界に生きる男女
出会うはずのなかったふたりを運命が引き寄せる 【リード】

 ロンドンのある病院に身元不明のロシア人少女が運び込まれた。彼女は女の子を産み落とした後、息をひきとってしまう。手術に立ち合った助産師のアンナは、少女が残したロシア語の日記を手がかりに、その身元を割り出そうとする。

 そんなアンナの前に現れたのが、謎めいた雰囲気の運転手ニコライだった。

ロシアン・マフィアのために働く彼をアンナは警戒するが、ニコライは窮地に陥ったアンナをいつも助けてくれる。
 やがて、日記を通じて少女とロシアン・マフィアとの関係が浮かび上がり、<法の泥棒>と呼ばれるおそろしい犯罪組織がからんでいたことが分かる。すでに後戻りできないほど、危険な場所に足を踏み入れていたことに気づくアンナ。

 マフィアと少女をめぐる衝撃の真実とは? そして、ニコライが抱える大きな秘密とは? けっして出会うはずのなかった男と女の運命が絡み合い、濃密で圧倒的な人間ドラマが誕生した。
 
アカデミー賞(R)候補となったヴィゴ・モーテンセンが見せるキャリア最高の名演と多彩な共演陣【リード】
 全身黒ずくめのロシアン・マフィアの運転手ニコライ役を演じているのは、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズや『ヒストリー・オブ・バイオレンス』で知られる実力派男優ヴィゴ・モーテンセン。前科のあるロシア人ニコライを演じるため、実際にロシアを訪問し、役のためリサーチを行い、ロシア訛りの英語を見事にマスターした。

また、体の刺青(タトゥー)で人物の地位や犯罪歴などがすべて分かるというロシアン・マフィア独自の設定をリアルにするため、タトゥーに関する研究も重ねた上で今回の役に臨んだ。

公衆浴場でのファイトシーンでは全裸もいとわず、迫力ある体当たりの演技を見せる一方、アンナと気持ちを通わせる場面では優しい顔ものぞかせる。謎めき、複雑な個性のニコライ役を完璧に演じ切り、見事、今年のアカデミー賞(R)主演男優賞候補になった。

 そんな彼に次第に心ひかれる助産師アンナを演じて、透明感ある美しさを見せるのは『21グラム』でオスカー候補となった実力派女優ナオミ・ワッツ。悲しい過去を背負いながらも、小さな命のために奔走するヒロインの心の動きを繊細に表現し、モーテンセンと最高のコンビネーションを見せてくれる。

マフィアのボスの息子で、情緒不安定なキリルを演じるのはフランス出身の国際派男優ヴァンサン・カッセル(『オーシャンズ13』)、マフィアのボスとして威厳を誇る彼の父親セミオン役を演じるのは、『シャイン』でアカデミー賞(R)助演男優賞にノミネートされたアーミン・ミューラー=スタール、アンナの母ヘレン役に英国のベテラン女優のシニード・キューザック(『Vフォー・ヴェンデッタ』)、アンナの伯父ステパンには、ポーランド出身の伝説的な映画監督で、『夜になるまえに』などで俳優としても活動するイエジー・スコリモフスキーと、クローネンバーグがこだわりぬいたベテランたちが顔を揃え、物語に重厚感を与えている。

鬼才デヴィッド・クローネンバーグ 新境地にして最高傑作【リード】
同じ男優を2度続けて起用したことがほとんどない現代の鬼才監督、デヴィッド・クローネンバーグ。そんな彼が前作『ヒストリー・オブ・バイオレンス』で名コンビを見せたヴィゴ・モーテンセンを、再び主役に起用したのが今回の作品。

主演男優がそのドラマの鍵を握るクローネンバーグ作品だが、ヴィゴとの出会いを通じて、その内容もかつてのシュールな作風から、よりリアルな方向へと変わってきた。『ヒストリー・オブ・バイオレンス』では、アメリカの小さな町に住む一家の秘められたドラマを見つめたが、今回、焦点を当てるのはロンドンのもうひとつの顔。

『堕天使のパスポート』でアカデミー賞(R)脚本賞候補となった新鋭脚本家、スティーヴ・ナイトのユニークなシナリオと出会い、大いに触発されるものがあったという。「ロンドンの犯罪をめぐるカルチャーが描き出され、その強烈な世界にすぐに引き込まれた。とても現代的だったからね」と脚本の印象を語る監督。

ナイトは東欧の人身売買の実態を探り、そこに関係した犯罪組織<法の泥棒>のことを調査するうちに、今回の映画のアイディアを得たという。
撮影監督のピーター・サシツキー、美術のキャロル・スピア、編集のロナルド・サンダース、そして、名作曲家のハワード・ショアなど、おなじみのクローネンバーグ・ファミリーが集まり、ロンドンの闇世界が、リアルで、シャープな映像美で描きだされる。

海外ではクローネンバーグ監督の新境地として高い評価を受け、今年のゴールデン・グローブ賞の作品賞や英国アカデミー賞の最優秀英国映画賞などにノミネートされ、昨年のトロント映画祭では、見事、観客賞に輝いた。

イースタン・プロミス
(C)2007 Focus Features LLC. All Rights Reserved.
<Story>

クリスマスを目前にひかえたある夜のこと。助産師として働くアンナ(ナオミ・ワッツ)の病院に、身元不明の少女が運び込まれた。彼女は子供を身ごもっており、女の子を産んだ後、息をひきとってしまう。その手術に立ち会ったアンナは、彼女のバッグから日記を取り出す。孤児となった赤ん坊のために、少女の身元を割り出そうと考えたのだ。
「私の名前はタチアナ。父は故郷の炭鉱で死んだけれど、死ぬ前から土に埋もれていた。私たちは皆そうだ。ロシアの地に埋もれている。だから故郷(くに)を出た。マシな暮らしがしたくて」
 
日記にはそう記され、“トランスシベリアン”というロシアン・レストランのカードがはさみ込まれていた。ロシア人とのハーフでありながらロシア語が分からないアンナは、カードを頼りにレストランを訪ねる。

 彼女を迎えたのはオーナーのセミオン(アーミン・ミューラー=スタール)だった。しかし彼は少女のことは知らないと言う。アンナが日記のことを話すと、自分が翻訳しようとアンナに提案するのだった。

 セミオンの店の前で、アンナはひとりの謎めいた男と出会う。ニコライ(ヴィゴ・モーテンセン)という名前のその男は、アンナが運転する父親の形見の古いバイクに興味を持つが、彼女は素知らぬ顔で去っていく。

 セミオンに日記のコピーを届けに行ったアンナは、店の前で再びニコライに出くわす。彼は悪名高きロシアン・マフィア<法の泥棒(ヴォリ・ヴ・ザコネ)>の運転手で、組織の跡取りであるキリル(ヴァンサン・カッセル)のために働いていた。ニコライはエンジンのかからないバイクを前に困惑するアンナを車で家まで送り届ける。

 かつての恋人と別れたアンナには流産した辛い過去があった。母親ヘレン(シニード・キューザック)と暮らす家には、元KGB(旧ソ連国家保安委員会)だと言い張るロシア人の伯父ステパン(イエジー・スコリモフスキー)も出入りしていた。タチアナの日記を盗み読みしてしまったステパンは、彼女が売春婦であったこと、実はレイプの果てに妊娠していたことなど数々の恐ろしい事実を知り、深入りしないようアンナに忠告する。

 やがて、そんな彼の不安が的中する。日記を読んだセミオンがアンナの病院に現れ、取引を持ちかけてきたのだ。その日記には、情緒不安定で衝動的なキリルの残忍な行為の数々が記されているという。アンナが日記を返せば、かわりにタチアナの家族の住所を教える、と……。彼こそが<法の泥棒>のボスであり、キリルの父親だった。
 セミオンとの取引の場所に現れたのは、ニコライだった。ステパンや母親を同行して、レストランで日記を渡すアンナだったが、タチアナの住所を知ることはできなかった。ニコライは、今回の事件は忘れ、自分たちには近づくな、とアンナに忠告する。
 
実はタチアナはキリルに暴力をふるわれ、レイプされそうになったが彼はそれを果たせず、かわりに父親セミオンがタチアナをレイプし、子供を身ごもっていたのだ。
 
日記を取り戻したセミオンは、それを焼き捨て、事実を知ってしまったステパンの殺害をニコライに命じる。 ヘレンは、姿を見かけなくなったステパンの安否を気づかい、ニコライを疑うが、アンナはそれを否定する。壊れたバイクを修理して届けてくれたニコライが人に危害を加える人物には思えなかった。

 一方、セミオンは、自分に無断でチェチェン人マフィアの一員を殺害したキリルを責めていた。ニコライは、殺された男はキリルが“酒浸りのホモセクシャル”という噂を広めていて、そんな彼を抹殺したキリルの判断は正しかったと擁護する。息子が絶対的な信頼を寄せるニコライの切れ者ぶりにセミオンは強く印象づけられ、彼を<法の泥棒>の一員として正式に迎え入れることにする。ファミリーの儀式で彼は絶対的な忠誠を誓い、幹部としての刺青(タトゥー)を受け入れた。
 
しかしニコライは会談に出かけた公衆浴場で襲撃を受ける。彼らはキリルの所為で兄弟を失ったチェチェン人の一味で、ニコライをキリルと間違えて殺しに来たのだ。そして、それは我が子を思うセミオンの罠でもあった。
 負傷したニコライは病院に運ばれ、そこでアンナと再会する。伯父のステパンの安否を気づかうアンナに心配は無用と言い出す彼。ステパンはスコットランドのホテルに保護されているという。アンナはいつも自分たちを助けてくれるニコライの優しさを不思議に思い、マフィアの一員であるはずの彼と、なぜか心が通じ合うのを感じていた。事件に深入りしてしまったアンナ、それをもみ消そうとするセミオンとキリル、決して多くを語ることはないが、孤独と秘密を抱えたニコライ。

 その時、病院にはニコライとの面会を求める警察の姿があった。果たしてニコライの本当の姿とは? マフィアの世界でしか生きられない男たちと、それに翻弄される女…彼らの運命は絡み合い、物語は静謐で重厚なクライマックスを迎える。