<Story>
冬のNY、深夜―。ホームレスのスミス(クライヴ・オーウェン)は、人気のない裏道で、ひとりニンジンをかじりながら所在なく座り込んでいた。その目の前を大きなお腹を抱えた妊婦(ラモーナ・プリングル)が、必死の形相で通り過ぎた。いかにもな風体のヤクザが、彼女の後を追うのが気にかかり、スミスもその後を追って暗い廃墟の中に駆け込んだ。男がまさに妊婦めがけてナイフをかざしたのを目にしたスミスは、男の口にニンジンを突き刺して、とりあえず彼女を助けた。がしかし、男の仲間たちが続々と廃墟の中に乱入、ムチャクチャな勢いで銃を乱射し始めた。スミスは拾い上げた銃で応戦、妊婦を抱えて廃墟の中を逃げ回る。そのさなか、彼女はショックで産気づいてしまう。なだめ励まし、スミスがやっとこさ取り上げたベイビー(ちん●んあり)と共に、さらに逃走を続ける途中、流れ弾を額にくらった母親は絶命。その亡骸を後に、屋上までたどり着いたスミスは、ベイビー抱えて隣のビルへとジャンプ! 闇の中に消えたスミスを目で追って、男たちのボス、ハーツ(ポール・ジアマッティ)は、苦虫を噛み潰した―。
逃げるスミスにさらに謎の追っ手が迫る。公衆トイレでの“ローン・マン”(グレッグ・ブライク)の襲撃をかわし、スミスは昔馴染みの娼婦ドンナ(モニカ・ベルッチ)にベイビーを預けようと、彼女が働く売春宿を訪れる。警察に通報することを勧めるドンナだが、内通者ばかりの警察も信用できない。何故ベイビーは狙われているのか? “オリバー・ツイスト”にちなんでオリバーと名付け、質屋で防弾ベストを買い与え、三人はスミスが潜む廃墟に身を隠した。
一方、ハーツは元FBIのプロファイラーで人の考えや行動が読みとれるという特異能力を持つ。その研ぎ澄ませた勘でスミスの居場所を突き止め、50人のヤクザたちと共にスミスの住処を急襲した。しかしスミスのガンさばきに圧倒され、またしても逃げられてしまう。ただのホームレスとは思えぬスミスの正体とはいったい?
ヘビメタ・ミュージックを聴くと笑顔を見せるオリバー。胎教にヘビメタを聴いていたと睨んだスミスとドンナは、ヘビメタクラブ、“シン・ビン”の2階に奇怪なラボを発見する。そこには一人の男の大量の精子と治療用の骨髄血が保管されていた。骨髄移植は適合者が少ないが、同じDNAを持ったドナーがいれば、成功する確率は格段に上がる―。つまりオリバーは骨髄移植のために生み出された赤ん坊だったのだ。スミスは有力紙やTV局にその“妊娠工場”の存在を通報したがニュースは流れない。その報道規制の背後には、ハーツ一味を操る銃の大手製造メーカー、ハマーソン社のハマーソン(スティーブン・マクハッティ)と、次期大統領候補ラトリッジ上院議員(ダニエル・ピロン)が暗躍していたのだった。ラボの骨髄血は、一体誰のために用意されていたのか?
スミスは、ドンナとオリバーを大陸横断バスに乗せ、ラトリッジ直属のエージェントだった“ローン・マン”と連絡を取り、最終対決に臨むため、悪党たちが待ち受ける空港の大統領候補者専用機へとひとり赴く―。勝敗の行方は? そして謎に満ちたスミスの過去とは一体? |
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